エゾノコリンゴのあった六方山
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 続ぎふ百山による地元の人の話では、六方山は峰が6つあってどちらでも行ける山だといいます。地形図を見ると山頂部は東西に細長く確かに6つの尾根が出ています。(六谷山八尾山参照)
 紅葉の登山道を登っていると、標高1250m付近でたくさんのリンゴのような実(直径3cm程度)が落ちていました。後で図鑑(木の名前)を調べると、日本に自生するリンゴ属の植物はズミとエゾノコリンゴです。別の図鑑(葉でわかる{樹木)で写真を比較すると、リンゴを小型にしたような実になるのはエゾノコリンゴでした。以上から、登山道で見つけた実はエゾノコリンゴのようです。食べて見ましたが、すっぱくて食用には適していません。
 葉でわかる樹木によると、エゾノコリンゴは、5,6月に白い花を咲かせます。北海道・本州の山地帯に生えるとあります。日本に自生のリンゴがあることは知りませんでした。おそらく秋にこの山に登らなかったら気づかなかったでしょう。
 六方山には、朝日村カクレハ高原のキャンプ場手前、山之神広場から登山道が整備されています。道路脇に登山道標識があります。登山道は山頂までありますが、三角点は細長い山頂部の反対側になるので300m程度、踏跡をたどります。山頂はカラマツ等にかこまれ展望はよくありませんが、登山道途中に、御嶽、乗鞍の良く見える岩場ありました。モミジやコナラが色づいていてきれいでした。
【参考】岐阜県山岳連盟(1993):続ぎふ百山、岐阜新聞社
岡部 誠(2001):木の名前、婦人生活社
馬場多久男(1999):葉でわかる樹木、信濃毎日新聞社
登山道に落ちていたエゾノコリンゴの実
【登頂日】2003年10月19日
【標高】1403m
【場所】岐阜県大野郡朝日村
【記録】】10:40 カクレハ登山口 11:30 見晴し 11:50 山頂着 12:20 山頂発 12:38 見晴らし 13:15 登山口