人形山の雪形伝説
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 人形山(にんぎょうざん)は、飛騨白川村と越中平村の境界にあります。人形山には、2人の手をつないだ娘の雪形が春に現れることから、富山県平村に次の伝説があります。
 庄川の支流、湯川谷のほとりに2人の娘と母が住んでいました。ある雪深い冬、母は病の人となりました。2人の娘は、山の上の権現堂にお参りして母の病を治すことにしました。ところが2人の娘は、山の上で霧にまかれて方向を見失い、姉妹とも谷底に消えてしましました。春は、残雪の頃、人形となって手をつなぎあった2人の娘の雪形が山の北側に現れます。そこで、山里の人は人形山と呼ぶようになりました。(越中の百山、1973)(笠ヶ岳大日ヶ岳参照)
 人形山へは、五箇山から林道高成線に入り、中根山荘から500mほど上の駐車場まで自動車で入ります。そこから尾根伝いの登山道を宮屋敷まで登り、さらに稜線を三ヶ辻山分岐まで行き、右折すると山頂です。
 5月の県境稜線は雪の世界でした。対面には笈ヶ岳と大笠山の稜線が見えました。日本海の低気圧に吹きこむ南寄りの強風のため、わずかにできた風下晴天域が北側の富山平野方面にありました。稜線は風速15m/s程度の強風でした。富山湾を望むことができました。
【参考】富山県教職員山岳研究会(1973):越中の百山、北日本新聞社
強風の吹く人形山
【登頂日】2004年5月3日
【標高】1726m
【場所】岐阜県大野郡白川村・富山県東砺波郡平村
【記録】】9:30 登山口 10:35 第1休憩所 11:40 宮屋敷着 11:50 宮屋敷発 12:30 三ヶ辻山分岐 12:45 人形山山頂着 13:30 山頂発 13:45 分岐 14:10 宮屋敷着 14:40 第1休憩所 15:10 登山口