笠ヶ岳の雪型
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 写真の左手、雪のある山が、他県と境界を有しない岐阜県内最高峰の笠ヶ岳です。ちょうど5月5日、こいのぼりがあがっています。この笠ヶ岳は、正面を向く白馬の雪型が現れる山として飛騨地方で知られています。白馬は、山頂のすぐ下に2本の耳を持ち、正面からこちらを見ています。胴体から尻は、馬の頭の左側に横になっています。
 昔から飛騨では、笠ヶ岳の雪型を農耕の始まりの目安としてきました。上宝村や神岡町では、「笠ヶ岳の馬が寝たで忙しくなるぞ。」と言って、この雪型を合図に苗代や田植えの準備が始まりました。
 年によって違いがありますが、笠ヶ岳の残雪は、6月の梅雨のシーズンまで里から見ることができます。日がたつにつれ、胴体の下に足が見えてきます。雪が遅くまで残るのは、谷になっている部分です。
 雪型は、冬の積雪量と、春からの気温、降水量の影響を総合的に受けています。稲も、田の水温、気温、降水量の総合的な関係の中で栽培されます。ですから、信州をはじめとして雪型の見える地域は、暦だけではわからない気候の状態を雪型で判断したのでしょう。(大日ヶ岳人形山参照)
【参考】飛騨自然史学会(1993):飛騨おもしろ博物館、中日新聞本社

白馬の雪型が現れる笠ヶ岳(上宝村鞍柱より)
【登頂日】2000年9月30日など
【標高】2898m
【場所】岐阜県吉城郡上宝村
【記録】4:50 新穂高駐車場 6:00 笠新道入口 6:55 1700m看板 7:15 1800m看板 7:35 1920m看板 7:45 2050m地点 8:00 2100m看板 8:15 2200m看板 9:05 しゃくし平着 9:15 しゃくし平発 10:30 抜戸岳着 10:40 抜戸岳発 10:55 旧道分岐 11:15 抜戸岩 11:45 笠ヶ岳山荘 12:05 笠ヶ岳着 12:10 笠ヶ岳発 12:25 笠ヶ岳山荘着 12:40 山荘発 13:00 抜戸岩 13:25 旧道 14:05 しゃくし平着 14:10 しゃくし平発 14:47 2200m看板 15:04 2050m地点 15:15 1920m看板 15:30 1800m看板 15:40 1700m看板 16:16 笠新道入口着 16:25 入口発 16:45 新穂高駐車場(自転車)