イワカガミの咲く尾崎山
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 吉城郡古川町の尾崎山へは、北面の黒内から登山道があります。サクラが散り、白いタムシバの花が山々に咲き始めたころ尾崎山に登ると、尾根筋の登山道に沿って、かれんなイワカガミのピンクの花を見ることができます。尾根上の登山道からは、タムシバの花も鑑賞できます。
 イワカガミは小型の常緑植物です。他の植物に先駆けていち早く花を咲かせる理由は次のようです。つまり、まわりの落葉樹が芽吹く前の消雪直後に、日の光を独占して花を咲かせ結実するためです。ただし、イワカガミは、カタクリなどの春植物とは異なり常緑のまま冬を迎えます。イワカガミの葉には光沢があり、岩場でも生えることから「岩鏡」という名になりました。
 イワカガミの仲間には、高山に適応して小型(葉が2〜4cm)のコイワカガミ、また多雪のブナ林に生える大型のオオイワカガミ(葉が8〜12cm)があります。コイワカガミは葉が丸っぽく縁のギザギザが目立ちません。オオイワカガミは葉がギザギザしています。イワカガミは、これらの中間的な特徴ですが、3者の区別がはっきりしない場合もあるようです。

【参考】鈴木庸夫・長塚洋二(1997):高山植物ガイドブック、永岡書店

尾崎山登山道のイワカガミ(2000年5月5日)
【登頂日】2000年5月5日など
【標高】1368m
【場所】岐阜県吉城郡古川町
【記録】10:05 登山口720m 10:15 林道から歩道へ 11:00 1078mポイント 11:30 尾根から山頂斜面1220m 11:55 山頂着 13:10 山頂発 13:26 山頂斜面から尾根 13:45 1078ポイント 14:03 右尾根へ900m 14:08 林道 14:16 登山口