剣岳
(2999m)
各地山行目次

2009年9月19日〜20日 天候:晴れ

富山県上市町

 (9月19日)12:10 室堂発 12:50 雷鳥沢着 13:00 雷鳥沢発 14:40 剣御前小屋着 14:50 小屋発 15:20 剣沢幕営地 (9月20日)6:00 剣沢幕営地発 6:20 剣山荘着 6:30 山荘発 6:55 一服剣 7:45 前剣 9:55 剣岳山頂着 10:45 山頂発 12:10 前剣 12:50 一服剣 13:00 剣山荘着 13:10 山荘発 14:20 剣沢幕営地着 

カニの縦ばい
 (9月19日)立山駅近くに自動車を置き、ケーブルカー、バスを乗りついて室堂に到着する。下界は、曇りだったが、室堂は雲の上でよく晴れている。
 地獄谷を通過して雷鳥沢に着く。ここから剣御前小屋に向けて、直登コースを行く。登り口の看板によると、この連休中、小屋は予約以外泊まれないようだ。松田さんは疲れた様子。天気は快晴。巻雲が出ている。青空とオレンジ色の草原の対比がきれいだ。
 剣御前小屋で少し休んで、剣沢へ降りる。剣沢幕営地が空いていないことが心配だったが、何とかテントを張れる。正面には剣岳が大きい。夜、テントから出ると、星空がきれいだ。寒くなってきたのでカッパを着て寝る。
 (9月20日)朝6時に出発し、剣山荘から登り始める。だんだん登山者が列になって歩く。前剣を越えると、とうとう渋滞になる。松田さんは、途中で戻りたい様子で、弱気になっている。急峻な岩場を鎖を頼って登る場面が多くなる。天気は快晴。剣沢幕営地も見える。いよいよカニの縦ばいを登る。ボルトを打ち、鎖が張ってあるので、足場はしっかりしている。しかし、後ろに迷惑にならないように、落石に気を付けながら必死でよじ登る。
 早月尾根と合流し、しばらく行くと、祠のある山頂が待っていた。たくさんの人が交互に写真を撮っている。松田さんと、三等三角点のところで乾杯する。360度の大展望だ。白馬、五竜、鹿島槍、八つ、南アルプス、富士山、槍、乗鞍、笠、黒部五郎、白山、そして富山平野のパノラマが広がる。松田さんも満足のようだ。
 山頂を辞し、今度はカニの横ばいを降りる。鎖と足元のボルトや岩角を頼りに、横に移動する。足元が見えないので、緊張感がある。そのあと今度は梯子になる。松田さんは、特に梯子が苦手なようだ。前の若い女性の足がすくんでしまい、なかなか梯子を降りられない。「浅野忠信」と言いながら、なんとか梯子を降りる。何かのまじないかと思ったが、後で松田さんに聞くと、映画「剣岳・点の記」の主演俳優の名だそうだ。その女性は、次の鎖場でとうとう動けなくなるが、同行の人がなんとか励ました結果、降りることができた。
 その後、松田さんの足取りは軽くなり、剣山荘に到着。ここで、生ビールを飲んで幕営地に向かう。途中の雪渓で雪を取り、テントの横でビールに雪を入れて飲む。テントの外で一眠りし、新田次郎の「剣岳・点の記」を読み始める。松田さんは、松本清張の「点と線」を読む。夕方、剣岳のスケッチをして、ゆっくりすごす。夜はやはり星空だった。(立山に続く)