日面山と日照日射
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 日面山(ひよもやま)は、乗鞍山麓から東に流れる小八賀川の近くにあります。日面と日影は、小八賀川流域の地名のひとつで、日面の北側背後にある日面山は、地図では無名ですが三角点名となっています。
 飛騨地方など東西に延びる谷の山間地では、場所による日照時間の差が意識され、日面と日影のような地名がしばしば残っています。小八賀川流域での日照・日射と住居分布についての次のような調査があります(高橋、1949)。住家は、春分の日に日照時間9時間以上の所に分布し、流域の上流下流や谷の南北両斜面の違いは関係していないといいます。また日照の良い所は日射条件も良い傾向です。
 また、日面山は、火砕流台地の八本原にあります。この上宝火砕流は、約65万年前に東方の貝塩谷付近の噴火口から流れ出たもので、高山市街地周辺まで流れています(小井土、2011)。山頂付近の林道に沿って、灰色の火砕流の断面を見ることができます。
 日面山は、芦谷百間滝の遊歩道入口から登りました。滝の上部からは、道はなく沢登りになます。沢を登り切ると、火砕流台地の山頂平坦部に出ます。山頂平坦部には、林道があるのでそれを利用します。林道を3kmほど歩くと、ピンクテープの目印があり、切り開きを30mほど行くと三角点がありました。最初に見つかる切開きは三角点につながっていないので、2番目の切り開きを捜します。帰りは、沢から林道に上がった地点を過ぎて、林道をそのまま降りました。林道がV字状にカーブしている所で、道が崩壊していました。ここから林道を避けて、沢をそのまま降り、水路のある水平道に出会った地点で、道を左に進むと、百間滝の歩道の上部へ出ました。
【参考】高橋百之(1949):山間地における日照・日射と住家分布、地理学評論、22巻、228-232
小井土由光(2011):みのひだ地質99選、岐阜新聞
八本原の平坦面
【登頂日】2020年12月8日
【標高】1477m
【場所】岐阜県高山市丹生川町
【記録】9:40 芦谷百間滝入口(沢登り) 10:45 下の林道 11:30 上の林道(ここから林道) 11:50 ショウジ谷林道分岐 12:30 山頂着 12:55 山頂発 13:20 ショウジダニ林道分岐 13:35 林道(登った地点、沢へ降りず林道を降りる) 14:30 芦谷百間滝入口