実施日
内    容
概    略
4月


旧松葉家
 明治元年に建築されたと考えられる、高原川流域の特徴を強く持つ民家。
・現在は、神岡城・鉱山資料館とともに高原郷土館の施設の一つとして機能している。
・もともとは、高原川中流域(割石)に建設されていたが、高原郷土館建設事業に伴い、移築された。
・高原川の代表的な近世住宅建築と位置付けられ、県の重要有形民俗文化財に指定されている。
5月


上葛家
 上葛家が建設された年は、登記簿謄本に明治元年(一八六八)と記載されている。取材時(二〇二五年五月)における船津の建屋としては最古のものと思われる。当初は酒販売店として営業されていたと伝えられている。
 この通りは現在でもわずか数メートル幅の道であるが、朝浦八幡宮に通ずる道であり、街と上宝村方面、高山方面を結ぶ重要な街道でもあった。
 そのため行き交う人も多く、町家を離れる最後の酒店として繁盛したのではないかと推察する。
6月


三夜堂
 朝浦で行われていた三夜待ちは毎月旧暦二十三日の夜、仲良しのおばあさんたちが三夜堂に参って、西国三十三番ご詠歌を唱和して月を祭り、二十三夜の月が上がるのを拝んで解散することにしているが、昔は徹夜したようである。
 なお、三夜堂の天井に描かれている唐獅子の墨絵は郷土の画家萩原一山(一八三二年没)の筆になるものである。この絵は、市の有形文化財美術工芸品(絵画)に平成八年一二月二四日指定されている。
7月


大坪酒造別邸
 旧神岡町中心部にある酒造所奥の高台に建つ。主屋と上座敷棟を対角に配し、十字形平面の縁でつなぐ特異な形式をもつ。両棟とも数寄屋意匠の座敷飾を備え、主座敷は床と床脇の間に円窓、琵琶棚脇に平書院風に下地窓を穿つ。開放的かつ繊細なつくりの離れ座敷。

 2019年9月10日、国登録有形文化財に登録された。