日面山(1477m)
飛騨美濃山行目次

2020年12月8日 天候:曇り後一時晴れ

岐阜県高山市丹生川町

9:40 芦谷百間滝入口 10:45 下の林道 11:30 上の林道(ここから林道) 11:50 ショウジ谷林道分岐 12:30 山頂着 12:55 山頂発 13:20 ショウジダニ林道分岐 13:35 林道(登った地点、沢へは下らず林道をそのまま降りる) 14:30 芦谷百間滝入口

八本原(火砕流台地)の溶結凝灰岩
 丹生川支所でMさんと待ち合わせする。芦谷百間滝入口から登る。天気は曇り。日面(ひよも)の奥にある日面山を目指す。崩壊しかけた遊歩道から滝の上部へ出る。滝付近の岩石は美濃帯の玄武岩(海底火山の溶岩)だ。美濃帯は、1〜2億年前、海洋プレートに乗って移動してきた岩石である。海底の一部は日本付近の陸地に乗り上げ、現在は岐阜県の広い面積を占めている。
 滝から上は未知の世界。地図では道の破線があるが、道はすぐに消え沢登りとなる。水は少ないが、岩石は美濃帯のチャート(海洋微生物の殻からなる堆積岩)に変わる。滑りそうな所もあり慎重に登る。スギの植林地があり、人が入っていることがわかる。やがて上に林道が見える。林道に登ると結構荒れている。さらに沢を登る。やがて水が枯れ、美濃帯の黄色い土壌(昔の地表面)とその上を流れた上宝火砕流の灰色の溶結凝灰岩の境界を越える。急斜面をよじ登り林道に上がる。
 ここからは、上宝火砕流の上の林道歩きとなる。ここは、65万年前に上宝福地貝塩谷付近の火口から火砕流が流れた所で八本原と呼ばれる。林道の山側は、上宝火砕流の溶結凝灰岩の岩壁で、林道はやがて台地の上に出る。アラレが落ちてきて、山頂まで行けるか不安になる。三角点は、林道から少し離れているので、地図で見当を付けた当たりから、目印のテープがないか捜す。刈払いの跡があったので登ってみたがなし。少し林道を進むとピンクテープがあり、三角点と書いてある。これで大丈夫。ピンクテープから延びる刈払い跡を少し登ると三角点が見つかる。植生は、コナラ、ミズナラ、シラカバ、ダケカンバ、クロマツなど。Mさんと大急ぎでラーメンを食べ、写真を撮影して山頂を辞す。
 帰りは林道をとっとこ歩く。青空も見えてくる。登った沢を下るのをやめて、そのまま林道を降りる。山盆地や十二ヶ岳が見える。美濃帯の地層を見ながら降りて、林道カーブを曲がると、雲が上がりかけた青空の下に乗鞍岳が見える。嬉しくなる。そのまま林道を降りると、林道が崩壊している。崖を横に見ながら、そのまま沢を降りると、水路のある水平道に出る。この道を左に進むと、朝通った百間滝の上に出る。これで一安心。百間滝と枕状溶岩(海底に噴出した玄武岩)を見て自動車に戻る。