比較的標高の高い湿った場所にはえる多年草。花が黄色なので京都のヤマブキの名所のタマガワ(玉川)から名前をとったと言われている。花びらが6枚、おしべが3枚、めしべが3枚と3の倍数になっている。平湯や新穂高、上高地などで見られるが、数は少ない。6~8月に開花する。
(平成22年7月27日)
山地の林下の湿ったところにはえる多年草。高さが40~60センチと大型で、サギ(鷺)に似た花が咲くので名前がつけられたようである。写真ではわからないが、下の2個の葉が大きく、上に行くにしたがって小葉となる。上宝町地内でまれに見られるが、上高地で見られた。6~8月ころ開花する。
(平成23年7月3日)
深山の林下にはえる多年草。ガンピ(岩菲)は中国産のナデシコ科の花。センジュ(千手)観音のように花びらが切れ込んでいるので名前がついたと言われるが確かなことはわからない。平湯や新穂高、上高地などに見られる。7~8月に開花する。
(平成23年7月11日)
草原や林縁、明るい林の下などにはえる多年草。ショウマ(升麻)というのは漢方でサラシナショウマの根茎のことで、若い芽をさらして食べたので名前がついた。大きいものは背丈を超えることもあり、群生していることもある。山之村、新穂高、上高地にあるのは花が大きい。7~10月に開花する。
(平成24年9月9日)
タマガワホトトギス(ユリ科)  オオヤマサギソウ(ラン科)  センジュガンピ(ナデシコ科)  サラシナショウマ(キンポウゲ科) 
やや湿った山地の草原にはえる多年草。トリカブト(鳥兜)は舞楽に使われるかぶりもの。それに似ているのでなまえがついた。根・茎・葉どれも猛毒で、若芽の葉がニリンソウにそっくりなので、食べて亡くなる人が絶えない。上高地にはたくさん見られる。7~9月に開花する。
(平成21年8月16日)
山地の草地や林縁にはえる多年草。葉がボタン(牡丹)似ているから名前がついた。茎が直立し、先端に薄紫の花を咲かせる。雌雄異株で、下部が木質化しているので、低木に分類されることもある。上高地の遊歩道でたくさん見られる。7~9月に開花する。
(平成23年8月12日)
亜高山や高山の湿ったところにはえる多年草。花がカラマツソウによく似ていて、葉がもみじ(紅葉)のようなので名前がついた。乗鞍や奥飛騨温泉郷、上高地でまばらに見られる。7~8月に開花する。
(平成23年7月30日)
山地の林縁や道端にはえる多年草。がく(萼)まで黄色なので名づけられた。繁殖力が旺盛で、時には石垣に生えていることもある。奥飛騨ではどこでも見られ、数も非常に多い。6~8月に開花する。 
(平成21年6月2日)
ヤマトリカブト(キンポウゲ科) クサボタン(キンポウゲ科)  モミジカラマツ(キンポウゲ科)  キバナノヤマオダマキ(キンポウゲ科) 
山地から高山にかけての日当たりのよい草地にはえる多年草。満州(中国東北部)や朝鮮半島によく見られるので名前がついた。花が緑白色という特徴がある。平湯付近や上高地でに見られるが、数は多くない。7~9月に開花する。 
(平成23年8月12日)
湿り気のある草地にはえる多年草。花がトモエ(巴)状にねじれてるので名前がついた。背丈が大きく、花びらも大型で、一部透明になっている(明点)のが特徴である。十三墓湿原や上高地ででまれに見られる。7~8月に開花する。 
(平成22年8月10日)
山地にはえる多年草。ヤマブキという名前の由来ははっきりしない。乗鞍で見たことがある。上高地では比較的数が多い。7~8月に開花する
(平成24年8月23日)
深山の谷間の湿ったところにはえる多年草。シモツケ(下野)は現在に栃木県のことであるが、名前の由来はわからない。大型の山野草で背丈が1mを超えることもある。純白の花をつけるのが特徴。バラ科なので葉がとげとげしている。奥飛騨温泉郷や上高地でまれに見られる。7~8月に開花する
(平成21年7月3日)
マンセンカラマツ(キンポウゲ科)  トモエソウ(オトギリソウ科)  ヤマブキショウマ(バラ科)  オニシモツケ(バラ科)
山地の草原に見られる多年草。葉にバラ科の特徴がある。シモツケ(下野)は現在に栃木県のことであるが、名前の由来はわからない。大型の山野草で背丈が1mを超えることもある。上高地では比較的多く見られる。6~8月に開花する。
(平成21年6月22日)
山地の林下や谷川沿いのやや暗い所にはえる多年草。芽出しのころの葉がダイコン(大根)に似ているので名前がついた。花が終わった後に、種を包んでいる袋がS字状に曲がるのが特徴である。奥飛騨地域ではどこでも見られ数も多い。7~8月に開花する。
(平成23年7月11日)
低地、山地のどこにでもはえている多年草。花の色が金色で、花のつきかたがミスヒキ(水引)に似ているので名前がついた。秋になると「ひっつきむし」となって衣服にくっつく。奥飛騨地域ではどこでも見られ、数も非常に多い。7~9月に開花する。
(平成22年8月5日)
やや日陰の林の下にはえる多年草。キンミズヒキを小型にしたような山野草なので名前がついた。小さな花なのでキンミズヒキのように曲がることなく、直線上に上に伸びているので区別できる。奥飛騨地域のどこでも見られるが、数は多くない。7~9月に開花する。
(平成22年8月13日)
シモツケソウ(バラ科) ダイコンソウ(バラ科)  キンミズヒキ(バラ科) ヒメキンミズヒキ(バラ科)
やや標高の高い湿り気のある半日陰にはえる多年草。文字通り黄色のツリフネソウである。葉や茎が弱々しい感じがする。奥飛騨地区全域に見られ、数も多い。7~9月に開花する。
(平成24年7月30日)
山間の湿地にはえる多年草。イワの意味は不明である。鋭い鋸状の葉があることで他のアカバナと区別する。乗鞍、上高地で見つけた。数は少ない。7~8月に開花する。
(平成25年8月8日)
標高の比較的高い針葉樹林の中にはえる常緑の多年草。葉に光沢がなくやや小さい。また葉が柔らかく、ノコギリ状の切り込みが入っているので他のイチヤクソウと区別できる。奥飛騨温泉郷にまれに見られるが数は少ない。6~7月に開花する。
(平成23年7月7日)
道端にはえる多年草。夏になると茎の長さが1mにもなり、垣根をも通り越しまうので名前がついた。シソ科にしては葉が丸いので区別しやすい。奥飛騨地区全域に見られ、数も非常に多い。5~7月に開花する。
(平成23年5月5日)
キツリフネ(ツリフネソウ科)  イワアカバナ(アカバナ科) コバノイチヤクソウ(ツツジ科) ウツボグサ(シソ科) 
やや標高の高い日当たりのよい草地にはえる多年草。輪生する葉が何段にもなって茎につくので名前がついた。薄紫色の花と、黄色いおしべ(雄蕊)が外に飛び出しているのが特徴である。山之村、奥飛騨温泉郷、上高地のところどころに見られる。7~8月に開花する。
(平成22年7月4日)
高山草地にはえる多年草。シオガマギクの仲間だが、花のつきかたがともえ(巴)状になっているので名前がついた。上高地にわりとたくさん見られるが、飛騨では見たことがない。7~9月に開花する。
(平成23年8月10日)
山地の岩場にはえる多年草。岩場にはえているので近づいて観察するのが難しい。白山系で最初に見つかったので名前がついたのではないか。別名コキンレイカとも呼ばれる。上高地の遊歩道近くで見られた。7~8月開花する。
(平成28年7月24日)
山地の斜面の草原にはえる多年草。葉がソバ(岨、蕎麦)に似ているので名前がついたと言われるが確証はない。ツリガネニンジンに似ているが、葉が互生することと、花が大きいので区別できる。奥飛騨地区全域に見られ、数も比較的多い。7~9月に開花する。
(平成23年8月12日)
クガイソウ(オオバコ科)  トモエシオガマ(ハマウツボ科) ハクサンオミナエシ(スイカズラ科)  ソバナ(キキョウ科)
山地の湿った木陰にはえる多年草。大きな葉がモミジに似ていて
カサ(傘)のようだということから名前がついたと思われる。飛騨地区全域に見られ、若芽は山菜として食べられる。7~9月に開花する。(平成24年9月12日)
山地のやや湿った木陰にはえる多年草。文字通り沢に生育するキク(菊)である。春から咲き始めることと、葉が細かく切れ込んでいるのが特徴である。飛騨地区全域に見られ、数も多い。5~8月に開花する。花期は長い。
(平成24年6月23日)
亜高山の湿地帯にはえる多年草。ハンゴン(反魂)とは死者の魂を呼び返すことだが、なぜこの花の名前になったかはわからない。大型で人の背丈を超えることもある。十三墓湿原周辺や山之村、上高地にたくさん見られる。7~9月開花する。
(平成21年8月16日)
深山の谷川のほとりにはえる大型の多年草。名前の由来はわからない。メタカラコウとよく似ているが花のつき方で区別出来る。現在上高地で確認しただけである。7~10月に開花する。
(平成23年8月10日)
モミジガサ(キク科)
 
サワギク(キク科)  ハンゴンソウ(キク科)  オタカラコウ(キク科) 
山地の草原や林下にはえる多年草。フキ(蕗)の葉を巨大にした様子から、名前がついたと思われる。これも現在上高地で確認しただけである。7~8月開花する。
(平成23年8月10日)
山地や道端にはえる多年草。若芽を食用とし、ゴマ(胡麻)の味がすることから名づけられたと思われる。背丈は大きいが、花は小さい。これも野菊と呼ばれている菊の一つ。飛騨地区全域に見られ、数も多い。7~10月に開花する。
(平成21年8月21日)
山野や道端にはえる多年草。野に咲く紺色の菊ということで名前がついた。つぼみ(蕾)は濃い紫色をしていて開くと淡紫色となる。葉がざらついているので区別できる。これも野菊と呼ばれている菊の一つ。飛騨地区全域に見られ、数も非常に多い。7~10月に開花する。
(平成21年10月1日)
山地の林の縁や耕地周辺にはえる多年草。ヒヨドリ(鵯)が来るころ開花するので名前がついたと言われるが、はっきりしない。背丈が1mを超えることがある大型の野草である。飛騨地区全域に見られ、数も多い。6~9月に開花する。花期は長い。
(平成21年6月27日)
マルバダケフキ(キク科) 
ゴマナ(キク科科)  ノコンギク(キク科)  ヒヨドリバナ(キク科 
やや標高の高い山地にはえる多年草。名前の通り3~4枚の葉が輪生している。花は白っぽく見えるが、よく見ると淡紅紫色をしている。奥飛騨温泉郷や上高地でところどころに見られる。6~9月に開花する。花期は長い。
(平成21年6月21日)
やや標高の高い山地の日当たりのよいところにはえる多年草。山に生育するハハコグサ(母子草)ということで名前がついた。茎や葉に綿のような毛が生えているのが特徴である。平湯、上高地のような高い山地で見られるが、数は多くない。8~9月に開花する。
(平成21年8月8日)
湿地にはえる多年草。茎がキセル(煙管)のように伸びているので名前がついたと思われる。針のような葉と、生育している場所で区別ができある。十三墓湿原周辺や山之村、上高地に見られる。8~9月に開花する。
(平成21年8月30日)
亜高山帯にはえる多年草。文字通り乗鞍岳周辺(岐阜県、長野県)に見られる。トゲはあるが、とても小さくアザミではないように思えることがある。7~9月に開花する。
(平成22年9月1日)
 ヨツバヒヨドリ(キク科)
 ヤマハハコ(キク科) キセルアザミ(キク科)   ノリクラアザミ(キク科)
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