里山の植物
アブラナ科

道端や湿った砂地にはえる1年草(越年草)。爪のような細い葉で、花びらが薄い紅色なので名前がついた。ヨーロッパ原産の外来種である。上宝町でまれに見られる。花期は長く、冬以外ならいつでも咲いている。
(平成24年10月10日)
山地の草原にはえる多年草。ふすま(衾)とは綿を入れた寝具のことであるが、名前の由来ははっきりしない。ナデシコ科の花は切れ目が入ることが多いが、本種は切れ目が入っていない。奥飛騨温泉郷でしばしば見られる。6~8月に開花する。
(平成22年6月13日)
道端にはえる越年草。(前年に芽生え、冬越しして春に開花するもの)。綴りとは、つぎはぎだらけの粗末な着物を言うが、名前の由来ははっきりしない。ナデシコ科の花は切れ目が入ることが多いが、本種は切れ目が入っていない。雑草として上宝地区全域に見られる。数も多い。4~6月に開花する。
(平成22年5月5日)
山林下の湿地にはえる多年草。名前の通り、沢のような湿ったところに生育するハコベ(繁縷)である。花びらが10枚に見えるが、5枚が切れ込んでいるのでそう見える。上宝地区全域に見られる。数はそれほど多くない。5~7月に開花する。
(平成22年5月8日)
ウスベニツメクサ オオヤマフスマ ノミノツヅリ サワハコベ
水田の周辺などの湿ったところにはえる越年草。葉が細くて小さいので、ノミ(蚤)の寝具に見立てて名前がつけられた。花の切れ込みが大きく、よく見ないと花びらが10枚と間違える。上宝地区全域に見られる。数も非常に多い。4~6月に開花する。 
(平成22年5月5日)
どこにでもはえている越年草。ハコベ(繁縷)とは一年中とぎれずに繁茂するという意味。早春から初冬まで見られるので名前がついたと思われる。春の七草の一つである。鳥やウサギの餌にもなる。雑草といて嫌われている。上宝地区全域に見られる。数も非常に多い。3~5月に開花する。
(平成22年3月19日)
草地にはえる越年草。ハコベとよく似ているが、ハコベは茎が赤っぽいが、ミドリハコベは濃い緑色をしているので区別する。名前もそれからきた。田の畦や畑にはほとんどない。上宝地区全域に見られる。数はそれほど多くない。3~5月に開花する。
(平成22年4月13日)
山間の川辺の半日陰のようなところにはえる多年草。名前の由来は漢字の通りである。平湯や双六などやや標高の高いところでよく見られる。数は少ない。5~7月に開花する。
(平成25年5月25日)
ノミノフスマ ハコベ  ミドリハコベ ミヤマハコベ
草地や薮にはえる越年草(ときに多年草)。ハコベより大型なので牛に例えて名前がついた。ハコベはめしべの柱頭が3つに分かれているが、ウシハコベは5つに分かれているので区別できる。上宝地区全域に見られる。数も多い。4~10月に開花する。 (平成22年5月15日) 田畑や道端にふつうにはえる越年草。葉の形がネズミの耳に似ているので名づけられたと言う。花びらに切れ込みがあるのと、茎が黒紫色をしているので区別しやすい。上宝地区全域に見られる。数も多い。4~6月に開花する。
(平成22年5月5日)
平地の道端などにはえる越年草。ヨーロッパ原産の外来種で、ミニナグサとよく似ていているが葉に毛が多いことで区別できる。上宝地区全域に見られる。数も多い。4~5月に開花する。
(平成22年4月28日)
山地にはえる多年草。タガソデ(誰袖)とは古い和歌に由来するという。ミミナグサ属にしては花が切れ込まないという特徴がある。非常に珍しい山野草で、奥飛騨温泉郷でまれに見られる。。5~6月開花する。
(平成25年5月31日)
ウシハコベ ミミナグサ オランダミミナグサ タガソデソウ
庭や道端の草地にはえる1年草(越年草のこともある)。葉が針のように細く、株状に生える。花もとても小さく虫眼鏡がないと形がわからない。繁殖力旺盛で植木鉢にまで侵入してくる。畑の雑草として嫌われている。上宝地区全域に見られる。数も多い。4~7月に開花する。
(平成22年7月10日)
低地や山地の日当たりのよい草原や河原などにはえる多年草。名前の由来ははっきりしないが、清少納言が枕草子の中で「草の花は撫子」と一番にあげていたので、古代から名前があったと思われる。秋の七草の一つである。里山の減少で近年少なくなってきている。上宝町ではしばしば見かける。7~9月に開花する。
(平成22年7月25日)
山野にはえるつる(蔓)性の多年草。ナンバン(南蛮)とは異風なものという意味がある。ハコベ(繁縷)の仲間にしては変わった花姿をしているので名前がついたと思われる。純粋に日本の山野草であるので、間違わないようにしたい。上宝地区全域に見られる。数はそれほど多くない。7~9月に開花する。
(平成21年8月25日)
深山の林下にはえる多年草。ガンピ(岩菲)は中国産のナデシコ科の花。センジュ(千手)観音のように花びらが切れ込んでいるので名前がついたと言われるが確かなことはわからない。平湯、新穂高、上高地などで見られる。7~8月に開花する。
(平成23年7月11日)
ツメクサ  カワラナデシコ  ナンバンハコベ  センジュガンピ 
山地の林下にはえる多年草。茎に黒い節がある。京都の嵯峨野に仙翁寺があって、そこに中国産のナデシコ科の花が咲いていたので名前がつけられたと言う。花びらに少し切れ込みがあり、鮮やかなオレンジ色なので区別しやすい。上宝町ではしばしば見られる。7~9月に開花する。
(平成21年8月13日)
低地から山地の日当たりのよいところにはえる越年草。茎に黒っぽい節があるので名前がついた。花びらに切れ込みがあるのでナデシコ科とわかる。非常に珍しい山野草で、上宝町や山之村でまれに見られる。7~9月開花する。 
(平成21年9月17日)
日当たりのよい草地や道端にはえる1年草(越年草)。黒い節で虫を捕ることから名前がついたが実際は虫は捕らない。ヨーロッパ原産の外来種である。泡立ちがよいことから「石けん花」という愛称がある。上宝地区全域に見られる。5~7月に開花する。
(平成22年6月7日)
ムシトリナデシコのアルビノ化(白化)したもの。時にはピンク色したものも見られる。ヨーロッパ原産の外来種である。
(平成22年6月30日)
フシグロセンノウ
 
フシグロ  ムシトリナデシコ(赤)  ムシトリナデシコ(白) 

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