里山の植物


浅い水中や湿地にはえる多年草。花が直立し、黄金色に花を咲かせるので名前がついた。ミズバショウと一緒に見られることが多い。飛騨地区の多くの湿原で見られる。4~6月に開花する。比較的開花期間は長い。
(平成22年5月9日)
草原や林縁、明るい林の下などにはえる多年草。ショウマ(升麻)というのは漢方でサラシナショウマの根茎のことで、若い芽をさらして食べたので名前がついた。大きいものは背丈を超えることもあり、群生していることもある。上宝地区全域に見られ、数も多い。8~10月に開花する。
(平成24年9月9日)
やや湿った山地の草原にはえる多年草。トリカブト(鳥兜)は舞楽に使われるかぶりもの。それに似ているのでなまえがついた。根・茎・葉どれも猛毒で、若芽の葉がニリンソウにそっくりなので、食べて亡くなる人が絶えない。上宝地区全域に見られるが、数は多くない。8~9月に開花する。
(平成21年8月16日)
やや湿った山地の草原にはえる多年草。まさに一輪の花を咲かせる。この写真は飛騨市宮川町で撮ったもの。奥飛騨では見られない。ニリンソウより花が大きい。4~5月に開花する。
(平成24年5月5日)
リュウキンカ サラシナショウマ ヤマトリカブト イチリンソウ
落葉樹林の林縁や林下、時には草原にはえる多年草。基本的には二輪の花が咲くので名前がついた。トリカブトと葉が似ているので注意する必要がある。上宝地区全域に見られ、数も多い。在家、平湯、鍋平などには群生地がある。4~6月に開花する。
(平成23年5月9日)
落葉樹林の林縁や林下、時には草原にはえる多年草。イチゲ(一華)とは一輪の花の意味だが、アズマ(東)の意味ははっきりしない、東日本に多いのかもしれない。キクザキイチゲとよく似ているが、葉の形で区別できる。花びらのように見えるのは全てガク(萼)である。上宝町にはしばしば見られる。3~5月に開花する。 
(平成22年4月4日)
落葉樹林の林縁や林下、時には草原にはえる多年草。花が一見菊のように見えるので名前がついたと思われる。アズマイチゲと同じような環境にあり、同居していることもある。葉に切れ目が入っているので区別できる。花びらのように見えるのは全てガク(萼)である。花の色は白~青と多様である。上宝町にはしばしば見られる。3~5月に開花する。
(平成22年4月7日)  
山地の草地や林縁にはえる多年草。葉がボタン(牡丹)似ているから名前がついた。茎が直立し、先端に薄紫の花を咲かせる。雌雄異株で、下部が木質化しているので、低木に分類されることもある。上宝地区全域に見られ、数も比較的多い。8~9月に開花する。
(平成23年8月12日)
ニリンソウ  アズマイチゲ  キクザキイチゲ  クサボタン 
林縁にはえるつる(蔓)性の多年草。高知県の鳥形山で最初に採取されたことと、花の形が半鐘(火の見櫓にあった)に似ているのが名前の由来である。クリーム色の花が印象的である。下部が木質化しているので、低木に分類されることもある。上宝町地内にまれに見られる。5~6月に開花する。
(平成23年6月13日)
やや標高の高い林縁にはえるつる(蔓)性の多年草。文字通りミヤマ(深山)に見られる、ハンショウ(半鐘)の形をした花を咲かせる。下部が木質化しているので、低木に分類されることもある。写真は花の終わりを撮ったものである。奥飛騨温泉郷でまれに見られる。6~9月に開花する。
(平成24年9月12日)
里山の林縁や薮にはえるつる(蔓)性の多年草。つる(蔓)になって他の植物に巻き付いて伸びることと葉がボタン(牡丹)に似ているので名前がついた。フェンスに巻き付いていることもある。わずかにクリームがかった色の花を咲かせる。上宝地区全域に見られ、数も多い。7~9月に開花する。
(平成21年7月31日)
里山の林縁や草原に咲く多年草。正月に咲くからめでたいと言うことで名前がついたと言われるが、正確にはわからない。光沢のある黄金色の花は美しいが、毒草であるので気をつけたい。家の庭に植えてあることが多いが、探せば野生種もある。上宝町ではしばしば見られる。3~5月に開花する。
(平成25年4月5日)
トリガタハンショウヅル  ミヤマハンショウヅル  ボタンヅル  フクジュソウ 
日当たりのよい道端や草原などにはえる多年草。葉が馬の脚の形に似ているのが名前の由来だと言うが実際は似ていない。光沢のある黄金色の花は美しいが、毒草であるので気をつけたい。上宝地区全域に見られ、数も非常に多い。4~6月に開花する。
(平成22年5月5日)
溝のそばや田の畦などにはえる多年草。葉がボタンにいているので、だま(騙)されるので名前がついたようだ。光沢のある黄金色の花は美しが、毒草であるので気をつけたい。花が終わるとこんぺいとう(金平糖)のような種ができ、秋になると服にくっつく。上宝地区全域に見られ、数も非常に多い。5~7月に開花する。
(平成21年6月27日)
日当たりのよい湿った草地にはえる多年草。キツネノボタンとそっくりだが、茎や葉に毛が生えているので名前がついた。光沢のある黄金色の花は美しが、毒草であるので気をつけたい。花が終わるとこんぺいとう(金平糖)のような種ができ、秋になると服にくっつく。上宝地区全域に見られ、数も非常に多い。5~7月に開花する。
(平成21年5月28日)
山地の林縁や道端にはえる多年草。がく(萼)まで黄色なので名づけられた。繁殖力が旺盛で、時には石垣に生えていることもある。上宝地区全域に見られ、数も非常に多い。6~8月に開花する。 
(平成21年6月2日)
 ウマノアシガタ キツネノボタン  ケキツネノボタン  キバナノヤマオダマキ
山地の林縁や道端にはえる多年草。オダマキ(苧環)とは糸を巻くための道具で、形が似ているので名前がついた。紫褐色はがく(萼)で黄色が花びらで、交互についている珍しい花である。奥飛騨温泉郷でまれに見られる。6~8月に開花する。
(平成21年7月13日)
高原の草地や明るい林の中にはえる多年草。花の形がカラマツ(落葉松)の葉を思わせるので名前がついた。花をよく見ると白いのだがわずかに紫かかっていることがわかる。一重ヶ根、平湯付近にたくさん見られる。7~9月に開花する。
(平成25年7月10日)
日当たりのよい田の土手や道端にはえる多年草。秋に咲くカラマツソウの仲間なので名前がついた。特徴はクリーム色の花である。乾燥にも強く、繁殖力が旺盛である。上宝地区全域に見られ、数も非常に多い。7~9月に開花する。
(平成25年7月31日)
日当たりのよい草地にはえる多年草。文字通り野に咲くカラマツソウである。アキカラマツとよく似ているが、枝が分岐しないので区別できる。6~8月に開花する。
(平成22年7月9日)
 ヤマオダマキ
カラマツソウ  アキカラマツ  ノカラマツ 
杉の木の下などのやや湿った暗いところにはえる多年草。オウレン(黄連)とは漢方薬からきたもので、葉がセリ(芹)に似ているので名前がついた。早春の雪がまだ残っているころに咲き始め、雪のような白い花を咲かせる。上宝町のところどころで見かける。3~5月に開花する。
(平成25年4月5日)
セリバオウレンと同じ環境にはえる多年草。葉はセリバオウレンと同じだが、淡い黄色をしているので名前がついた。上宝町でまれに見られる。3~5月に開花する。
(平成26年4月10日)

 セリバオウレン ウスギオウレン 
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