里山の山野草
カヤツリグサ科

比較的標高の高い山地の湿った斜面に生える多年草。別名をミヤマナルコとも言う。ナルコ(鳴子)は獣や鳥をおどすための音の出る道具のこと。それに似ているので名前がついた。この写真は鍋平で撮ったもので、それ以外では確認していない。6月ころ熟す。
(平成21年6月7日)
川岸や田のあぜなどの湿った草原に生える多年草。花の先端が突起になっているのが特徴で見分けやすい。あぜに多いことから名前がついた。上宝地区全域に見られる。6~7月ころ熟す。
(平成23年6月3日)
平地の水湿地にはえる多年草。
草状が大型なので、牧野富太郎博士が「ウマスゲ」(馬菅)と命名した。5~6月ころ熟す。
(平成22年6月8日)
山地の林内に生える多年草。東北地方(奥羽)に多いので名前がついた。カンスゲほど株の数が多くない。白く見えるのが雌花、先端の褐色に見えるのが雄花。上宝地区全域に見られるが、数は少ない。5~6月ころ熟す。(平成24年5月20日)
アズマナルコ アゼナルコ ウマスゲ オクノカンスゲ
山地のあらゆる所に生えている多年草。葉が冬でも枯れずに青々としているので名前がついた。白く見えるのが雌花で、褐色なのが雄花。上宝地区全域に見られ、数も多い。4~5月ころ熟す。
(平成21年4月27日)
平地の湿った所に生える多年草。漢字で郷麻と書くが、その由来は不明である。ややふくらんで針のようなものが出ているのが雌花、先端の赤さび色のが雄花。上宝地区全域に見られるが、数は少ない。6~7月ころ熟す。
(平成21年6月21日)

山間の水湿地にはえる多年草。埼玉県白子(現和光市)で発見されたので名前がついた。葉が鮮やかな緑色をしているのが特徴。先端の紫っぽいのが、雄花部で先がとがって白っぽくみえるのが雌花部である。上宝地区にどのくらい分布しているか不明。4~6月に熟す。
(平成24年5月20日)
山地にふつうにはえる多年草。茎の様子を竹ひご(竹籤)に見立てて名前がついたと言われるが、はっりとはしない。先端にすっと伸びているのが雄花部、その下に雌花部がある。上宝地区全域に見られ、数も多い。4~6月に熟す。
(平成22年5月25日)
 カンスゲ
ゴウソ  シラコスゲ  ヒゴグサ 
深山の林内のやや暗いところに生える多年草。葉や茎が柔らかく、背丈も小さい。小さくて葉の裏がやや白っぽいので名前がついた。真ん中の上に伸びた褐色の部分が雄花部、側部の白っぽくとがっているのが雌花部である。写真は杉林で撮ったものである。それ以外の所では確認していない。5~7月に熟す。
(平成21年6月12日)
高原の湿地に生える多年草。穂が淡い黄色なので三日月に例えて名前がついたと思われる。スゲ属は花は雌雄別々だが、ミカヅキグサ属は両性花であるという違いがある。十三墓湿原周辺にまれに見られる。5~6月ころ熟す。
(平成24年5月24日)

耕地周辺の湿り気のあるところに生えるい1年草。日照りが続いても枯れないので名前がついたと言われている。穂が楕円形をしているのが特徴。田の雑草として嫌われている。上宝地区全域に見られる。8~10月に熟す。
(平成22年8月10日)
山地の湿地に生える多年草。イグサのような細い葉で、山地に生育するので名前がついたが、イグサ科ではなくカヤツリグサ科なので注意したい。十三墓湿原周辺でまれに見られる。7~9月ころ熟す。
(平成22年8月1日)

 ヒメシラスゲ
 ミカヅキグサ ヒデリコ  ヤマイ 
湿地に生える多年草。花が終わりかけるころから白い綿毛でおおわれる。その姿がシラサギ(白鷺)に似ているので名前がついた。群生しているので雪が降ったように白く見えて美しい。十三墓湿原で見られる。6~8月ころ熟す。
(平成22年8月1日)
平地や山地の湿地にふつうに生えている多年草。大きいものは1.5メートルの高さになる。葉や茎に油をぬったような輝きがあるので名前がついたようだ。上宝地区のやや標高の高い湿ったところに見られ、数も多い。8~9月に熟す。
(平成21年8月16日)
湿地に生える多年草。小さな花(穂)がつき、その姿がマツカサ(松毬)に似ているのと、葉がススキのようなので名前がついた。十三墓湿原付近でまれに見られる。8~9月ころ熟す。
(平成22年8月28日)

湿地や水田に生える多年草。イグサような葉があり蛍がいそうな場所に生育しているので名前がついた。例外的に茎の断面は丸い。水田の雑草として嫌われている。上宝地区全域に見られ、数も多い。稲刈り後の田の中にも見られる。8~10月に熟す。
 (平成21年8月11日)
 サギスゲ アブラガヤ
 
コマツカサススキ  ホタルイ 
高原の湿地や水辺に生える多年草。名前の通り里では見られない。茎の断面が三角形なので、ホタルイと区別できる。十三墓湿原周辺で見られる。7~9月ころ熟す。
(平成23年7月29日)
やや乾いた畑地や荒れ地に生える1年草。三角形の茎を裂いてカヤ(蚊帳)を吊すような遊びから名前がついたと言われている。乾燥にも強く畑の雑草として嫌われている。上宝地区全域に見られる。8~10月ころ熟す。
(平成21年8月16日)
水田や湿地に生える1年草。玉状の花穂が特徴なので名前がついた。茎が柔らかくて細いのが特徴。水田の雑草として嫌われている。稲刈り後の田の中にも見られる。上宝地区全域に見られる。8~10月ころ熟す。
(平成21年8月11日)
水田や湿地に生える1年草。カヤツリグサ科にしては穂の姿が変わっているのが特徴。水田の雑草として嫌われている。稲刈り後の田の中にも見られる。上宝地区全域に見られる。8~10月ころ熟す。
(平成22年8月16日)
ミヤマホタルイ
 
カヤツリグサ   タマガヤツリ ヒメガヤツリ 

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