里山の植物
ユリ科
山野の林の下や湿った場所にはえる大型の多年草。花季に葉がほとんど枯れているので、葉(歯)が欠けるという語呂合わせから姥百合と名付けられたと言われている。しばしば群生することもある。ユリ科なのに、葉が平行脈ではないので、分類上迷うことがある。上宝地全域に見られ数も多い。7~8月に開花する。花期は比較的長い。
(平成21年8月2日)
林の中にはえる多年草。ウバユリの大型化したもので、大きいものは人の背丈ほどの高さになることがある。ウバユリは花の数が5~6個なのにオオウバユリは20個を超えることがある。落葉樹林内で咲いているので、ウバユリほどはめだたない。上宝地区全体に見られる。数は比較的少ない。7~8月開花する。花期は比較的長い。
(平成21年8月10日)
この写真は新穂高の鍋平の園地で撮影したものです。多分自生はなく、意図的に植えられた植物と思われる。5月ころ開花する。
(平成24年5月19日)
山野に群生してはえる多年草。名前の由来はわからない。かつてはどこにでもあり珍しい花ではなかったが、環境の変化と乱獲により貴重な山野草となった。昔は根(正しくは鱗茎)を取り、片栗粉として食用にしていた。上宝町の在家、本郷に群生地があるが他ではあまり見かけない。4~5月に開花する。
(平成25年5月1日)

ウバユリ  オオウバユリ  ツバメオモト カタクリ
この写真は乗鞍岳の遊歩道で撮ったものです。7月の中旬が見ごろだが、8月上旬でも少し咲いている。
(平成23年7月12日)
この写真は神岡の講演で撮ったものです。多分自生のものではなく植えられたと考えられる。4月雪解けを待って咲く。
(平成22年4月15日)
明るい山野や草地にはえる多年草。アマナ(甘菜)というユリ科の植物があり、それの黄花なので名前がついた。北海道にはたくさん見られるが、本州では絶滅が危惧されている花である。上宝町でまれに見られる。4~5月に開花する。
(平成21年4月8日)
田のあぜや人里近くにはえる多年草。名前の由来はわからない。食用として中国から輸入されたものではないかと言われているが、正確なことはわかっていない。黒っぽい「むかご」ついているのが特徴。家の庭や墓地の周辺に植えられている。7~8月に開花する。
(平成22年8月5日)
クロユリ
 
バイモ  キバナノアマナ  オニユリ 
山地の草原にはえる多年草。オニユリよりやや小さな花を咲かせる。「むかご」がないのでオニユリと簡単に区別することができる。これは純粋に日本の野生植物であり、群生していることもある。根(正しくは根茎)が小さいので食用には向かない。蔵柱高原や一重ヶ根付近で見られる。7~8月に開花する。
(平成21年7月30日)
山地や林縁にはえる多年草。葉の形が笹に似ているので名前がついた。西日本(中部山岳国立公園より西)では普通に見られたが、近年乱獲や里山の減少、イノシシの食害などで急激にその数が減ってきている。花の色は白から赤っぽいものまでいろいろある。上宝地区全体に見られ、数も比較的多い。夏6~7月に開花する。
(平成21年6月15日)
道端にはえる多年草。台湾が原産地であるが、近年増えてきた。(平成22年9月12日) この写真は新穂高の鍋平の園地で撮影したものです。多分自生はなく、意図的に植えられた植物と思われる。東日本の植物で、西日本のササユリとよく比較される。5月ころ開花する。
(平成24年5月19日)
 コオニユリ
ササユリ  タカサゴユリ  ヒメサユリ 
亜高山にはえる多年草。葉が竹の模様に似ているので名前がついたと思われる。ランという名前だがユリ科の植物である。とても小さな植物だが、秋になると赤い実をつける。平湯キャンプ場や新穂高ロープウェイの千石平で見られる。5~6月開花する。
(平成21年6月7日)
亜高山にはえる多年草。左記のタケシマランを大型にしたもので花も大きい5~6月開花する。
(平成21年6月7日)
比較的標高の高い湿った場所にはえる多年草。花が黄色なので京都のヤマブキの名所のタマガワ(玉川)から名前をとったと言われている。花びらが6枚、おしべが3枚、めしべが3枚と3の倍数になっている。平湯や鍋平で見られるが、数は少ない。6~8月に開花する。
(平成22年7月27日)
この写真は家の庭で撮ったものです。この地方には自生していないと思う。9~10月に開花する。(平成21年9月14日)
 タケシマラン
オオバタケシマラン  タマガワホトトギス  ホトトギス 

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