【真・善・美】真とは
 弓における「真」とは「真の弓は偽らない」ことであって、矢は真っ直ぐに飛ぶから的中に偽りはないが−偽りのない射とはどんなものかという疑いが、それからそれへとたくさんおこる。これも弓における真実への探求の一面である。そして現在弓を射ているその大部分は「真実の探求」であるといえよう。弓射は真実を探求する。一射ごとに真実を探求して精進するものである。最もよくできたといわれる一射は、神人の合一といわれ、宇宙と一体になるという。

弓における真とは、弓の冴え・弦音・的中−これによって立証せられ、これらのものによって答えがでてくる。すなわち、一射ごとにこの「真」を求めてゆくのが、弓道の「みち」である。 


             − 「弓道教本」 全日本弓道連盟より −