高洞山と洞地形

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 洞地形とは、行き止まりの谷地形を示します。岐阜県下、とりわけ奥美濃から郡上、飛騨で洞のつく地名がよく使われています。高洞山は、高山市郊外の清見村の山ですが、付近の山名をあげただけでも、漆洞山、滝ヶ洞山、松ヶ洞山があり、集落の地名では、牧ヶ洞があります。地形図に無い谷の地名は、高洞山登山に利用した水なし洞のほか、付近には、水洞、木賊洞、桶ヶ洞、栃洞、大屋洞、隠れ洞などがあるようです(飛騨の山山ヤブ山編)。
 高洞山の名の由来は不詳ですが、まわりをいくつもの洞で囲まれているからだと思います。実際、高洞山の後ろまで道路がまわりこみ、独立峰的な地形になっています。山頂からはいくつもの尾根が分散し、応じて谷が複雑に入り込んでいます。
 また高洞山は、別名「七サコ山」といい、頂上から東側に延びた尾根から、直角に8つの支尾根が平行して並んでいます。その間に洗濯板のように7つのサコ(小さな谷)を形成しています。(続ぎふ百山)
 高洞山へは、福寄の河渡(ごうど)橋から登りました。神社の右手の水なし洞林道の終点まで歩きます(自動車は入れません)。終点からは、ふみ跡がありますがやがて消えます。ヤブはあまり深くありません。山頂からは、北面が開け白山が見えました。
【参考】酒井昭市(1990):飛騨の山山、ヤブ山編、ナカニシヤ
岐阜県山岳連盟(1993):続ぎふ百山、岐阜新聞社

山頂から白山
【登頂日】2004年12月2日
【標高】1096m
【場所】岐阜県大野郡清見村
【記録】13:35 河渡(ごうど)橋 13:40 水なし洞林道 13:55 林道終点 14:40 山頂着 15:05 山頂発 15:30 林道終点 15:45 河渡橋