ニホンシカに由来・鹿遊山
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 鹿遊山(通称シカアソビ)は、加茂郡白川町と中津川市の境界にある山で、山頂には電波塔が建っています。地図に山名はありません。かつては、ニホンシカやニホンオオカミが多く生息していたといわれます(岐阜県山岳連盟、1993)。
 ニホンシカはもともと、雪の少ない地域に生息します。雪が深いと動けないため餓死するからです。実際、岐阜県のニホンシカは、飛騨地方南部から美濃地方の中でも雪の少ない地域に生息するといわれます。鹿遊山のある美濃中部の山地は、雪の少ない地域です。かつては、さぞ多くのニホンシカがいたことでしょう。付近に鹿折という地名がありますが、これもニホンシカに因むものでしょう。
 地元の遠見場の人によると、かつてはニホンオオカミも多く、その遠吠えが聞こえたといいます(岐阜県山岳連盟、1993)。ニホンオオカミは、狂犬病などのため、明治時代に絶滅しました。
 鹿遊山へは、遠ヶ根峠から西へ延びる林道を使いました。舗装林道を進みV字状のカーブの所に自動車を置きました。赤布の目印をたどると登山道がありました。山頂は、ミヤコザサに覆われ、植林によると思われるヒノキがありました。大きな電波塔の横にヘリポートがあり、山頂の向こうから林道がきていました。広い山頂部はニホンシカの遊び場と思えるくらいのどかな場所だったことがうかがえました。
【参考】岐阜県山岳連盟(1993):続ぎふ百山、岐阜新聞社
鹿遊山の山頂部
【登頂日】2009年2月28日
【標高】1080m
【場所】岐阜県加茂郡白川町
【記録】9:45 林道カーブ 10:05 山頂着 10:45 山頂発 11:00 林道カーブ