別山と美濃禅定道
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 別山は、白山登拝路のひとつ、美濃禅定道の途中にある山です。頂上には別山神社があります。神仏分離令以前は、聖観世音菩薩が祀られていましたが、現在は白山市林西寺に安置されています。(日本山岳会、2005)
 美濃禅定道は、白山信仰が盛んであった頃、美濃側からの白山登拝路でした。現在の登山道も、ほぼ同様のルートとなっており、起点の石徹白から、所々、伝説や往事の名残が残っています。石徹白の大スギは、泰澄大師の杖がスギになったいわれます。また、おたけり坂、母御石は、女人禁制の山へ、立ち行った泰澄大師の母に関する地名です。
 斐太後風土記によると、かつて飛騨では、別山のことを四海波岳とよんでいました。ふもとの尾神郷村の項を読むと、男神川(尾神川)の水源は、四海波岳と高砂岳の間にあり、ここから越前石徹白(昔は越前)に道がつながっていましたが、天正十三年(戦国時代)の大地震で、崩落してしまったとあります。
 別山へは、白山縦走の途中で、美濃禅定道の起点の石徹白から登りました。山頂下の御手洗池は、山上の別天地でした。
【参考】日本山岳会(2005):新日本山岳誌、ナカニシヤ出版
富田礼彦(1873):斐太後風土記(上巻)、雄山閣(復刻版)
別山平の登り口からの別山
【登頂日】2011年10月8日
【標高】2399m
【場所】岐阜県大野郡白川村、高山市荘川町
【記録】(10月7日)17:55 石徹白登山口 19:50 神鳩ノ宮避難小屋着 (10月8日)神鳩ノ宮避難小屋発 7:20 銚子ヶ峰着 7:40 銚子ヶ峰発 8:35 一ノ峰着 8:45 一ノ峰発 9:20 二ノ峰 10:00 三ノ峰避難小屋 10:20 三ノ峰着 10:30 三ノ峰発 11:25 御手洗池着(昼食) 12:10 御手洗池発 12:50 別山山頂着 13:10 山頂発 13:25 御舎利山 14:25 天池 15:40 南竜山荘着(白山に続く)